1. HOME
  2. 雑誌プランドゥリフォーム連動コラム
  3. 木を知る

リフォームやリノベーションで部屋の空間イメージを考える時、大切なポイントとなるのが床選び。部屋の印象を大きく左右する床は色や木目がナチュラルでおしゃれな印象の無垢材のフローリングを検討する人も多いと思います。中には無垢材は手入れが大変と思う方もいるようです。実際に無垢材フローリングを使ってみると、他の素材とほとんど手間は変わりません。日頃のお手入れは掃除機で埃を吸い取り、必要に応じて雑巾がけ(極力乾拭き)するくらいです。



傷がつきにくい木

無垢材のフローリングは傷がつきやすいと心配される方もいます。傷がつきにくい硬い材質の木を選ぶとリスクを減らせます。硬さは木の種類によって異なります。例えば北海道で多く産出するアサダは硬く傷つきにくい木です。木肌が緻密で水をこぼしてもすぐには染み込みにくく、シミになる心配も少ないです。緻密な木肌の木は他にイタヤカエデやマカバ、ヤマザクラなどがあります。逆にキリはやわらかい木なので傷つきやすいですが素足で歩いた時の温かみやクッション性は抜群です


無垢材だけのメリット

無垢材のフローリングは自然な色や質感、温かみやクッション性など木の性質を暮らしに利用できるのが魅力です。紫外線を吸収する性質、眩しい光を抑える性質、吸音性能、調湿性など他の床材には無い、無垢材だけのメリットがあります。半面、反りが生じることもあるので、良くも悪くも木の性質がダイレクトに出るのが無垢材フローリングです。


床の塗料

無垢材フローリングの塗装には塗膜をつくる塗料と浸透性塗料の大きく分けてふたつがあります。塗膜をつくるウレタン塗料は水や汚れをはじき、傷つきにくい利点がありますが、肌ざわりや調湿性など木が持つ本来の良さは半減してしまいます。浸透性塗料は木の良さをいかせます。
我が家はミズナラの無垢材フローリングにリフォームした際、植物オイルを主成分とした浸透性塗料で塗装しました。晴れが続く日を選んで自分で塗りました。普段は床を特別意識することもなく過ごしていますが、時々傷や汚れはないかチェックします。自分で手をかけた事で、床に愛着が沸きました。

年月を経て味が出る

無垢材のフローリングに張り替えて16年経ちました。窓に近い部分は日焼けし、家具を置いていた場所との色の違いも多少あります。全体的に経年変化で以前より落ち着いた雰囲気になりました。新しい床も気持ちが良かったのですが年月が経った床もいい味が出て気に入っています。ミズナラのフローリングの部屋は子供部屋でした。裸足で過ごすことも多く特に夏の暑い時期でもベタベタせずサラリとした床の感触は、子供たちも気持ち良く過ごしていました。子供が独立して床はそのまま今後は自分の時間を過ごす部屋にリフォームしようかと考えています。

床選びは肌ざわりで

部屋の広い面積を占める天井、壁、床は、素材選びで部屋全体のイメージが決まります。特に床は触れる事が多いので、床材選びは、肌ざわりも大切にしたいものです。無垢材のフローリングは色や木目の良さに加えて歩くたびに感じる木のぬくもりや感触が優れています。無垢材を使った部屋は集中力が持続するといわれています。リモートワークなど自宅で仕事をする機会も増えてきました。本物の木を取り入れて心地良い空間を作ってみてはいかがでしょう。


プランドゥリフォーム

> プランドゥリフォームとは

> 最新号のご紹介

  • プランドゥリフォーム43号

ご購入サイト fujisan.co.jp へ移動します。