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今回は変化の春に相応しい ストレスの生理学的な仕組みとその解消法をご紹介したいと思います


人間には身体の状態を一定に保とうとする恒常性(ホメオスターシ ス)というものが備わっています。春のような環境が変わりやすい季節は、その恒常性を乱すような刺激が多くなります。いわゆるストレ スです。ストレスとはもともと物理学の言葉で物体に外から力が加わった時に生じる歪(ひずみ)のことを指すようですが、この時期は環境的にストレスがかかりやすいとき。また、現代人は慢性的にストレスに悩まされていることも多く、ストレスを起因とした様々な病気があることも注目されています。


 
では、ストレスがかかった状態というのは身体の中でどんなことが生じているのでしょう?


身体の中や外で何らかの刺激が生じると、交感神経という自律神経の一つである身体を活発にする神経が働きます。この交感神経は「闘争と逃走」の神経といわれ、動物が襲われたときに戦うか逃げるかの準備を身体の中で無意識に行う神経のことで す。ちなみにもう一つの副交感神経は「養生と安静」の神経と呼ばれリラックスしているときに働きます。ストレスがかかり交感神経が働くと、身体は興奮状態になり瞳孔は開き、息はハアハア、心拍数や血圧が上がり汗をかくようになります。まさに戦闘状態です。
交感神経が優位になるとこまで大げさではなくてもこの状態に近いことが内部で生じているのです。新しいことに挑戦するこの時期は特にそうですが、日頃から心身の悩み事や忙しい毎日を繰り返す現代人は交感神経が過度に働き続けているといっても過言ではないと思います。
また、慢性的に交感神経が優位になると、コルチゾールというストレスホルモンの分泌が増加してきます。交感神経が優位で活性化しているところに更に活性化させるホルモンが輪をかけていく状態です。そうなるとそれに対する防御の余力がなくなり、身体に大きな障害を起こすことにもつながります。深い 悩みがあるときに比較的小さな病気が重篤になるのはこのためです。


 
では、慢性的なストレス状態を落ち着かせるにはどうすればよいのでしょう


原因となっている外的状態を除去できればよいのでしょうが、それができない時も多いと思います。また、交感神経が活発化しているのを抑えるため、副交感神経を優位にするため深呼吸や軽いストレッチなどリラックスするための方法が推奨されることもありますが、これも効果がいまいちと感じる方もいるのではないでしようか?


 
それはなぜか...


冒頭でもお話しした「闘争と逃走」の話に戻りますが、交感神経が優位になった状態というのは戦ったり逃げたりと突発的に身体を動かすための準備状態なのです。この状態でリラックスをしようとすると、動こうと準備した神経やホルモン、心肺などはエネルギーを持て余し行き場が無くなった状態になります。
慢性的にこれを繰り返すことは、身体に無理を生じ続けてしまリラックスしにくい身体、そして自律神経の失調状態を形成していきます。


 
ではどうすればよいか...


活発化した身体を適切に使ってあげればよいのです。つまり、戦ったり逃げたりするような少し激しめの運動を行うのです!
種類は走っても飛んでもよいのですが、どんなことをしたらよいか迷う方はこれから紹介する方法を実践してみてください。畳一畳で3分以内に終わる手軽でやや激しめの運動です。


 
 
Let's Challenge! [バーピージャンプ]


①立った姿勢から膝を屈め地面に手をつく

①立った姿勢から膝を屈め地面に手をつく


②着いた手を支点に腕立て伏せの姿勢になる

②着いた手を支点に腕立て伏せの姿勢になる


③①の姿勢に戻る

③①の姿勢に戻る


④そこから一気にジャンプし、着地時は再び写真1の姿勢に戻り2回目を行う

④そこから一気にジャンプし、着地時は再び写真1の姿勢に戻り2回目を行う


 
これを10回、20秒の休憩をはさんで2~3セット実施してみてください。終了後はクマに襲われて逃げ切った後の様になってると思います(笑)
激しくなった呼吸や心臓が落ち着いたころにはストレスを感じていた身体や気分が落ち着いているのが感じられると思います。スッキリと感じられれば大成功!その落ち着いた状態から気持ちを新たに目の前の課題に向き合うと今までとは違った視点でストレスの原因に向き合えると思います。ぜひ試してみて素敵な春をお迎えください!


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