実家リノベ・その他/戸建て・マンション
子供部屋を最優先した間取りで、オープンな「和ちゅらる」を創造<札幌・実家リノベ・戸建て>
R&R Studio トーリツ
両親の転居後は貸していた家。時宜を得て、いよいよ住むことに
転勤の多いご主人と一緒に引越しを繰り返してきたOさんご家族。一番上のお子さんが進学先に札幌の高校を志望したことから、奥さまと3人のお子さんは札幌住まい、ご主人は地方に単身赴任という生活が始まりました。
札幌にはご主人のご両親が以前住んでいた中古住宅があり、ゆくゆくはOさんご家族が住む予定で貸家にしていました。お子さんの高校進学の時点ではまだ人が住んでいため、将来の転居を見越して徒歩圏内の賃貸マンションに入居。約4年が経過して、賃借人の退去が決まったのを機に、懐かしの家を手直しして住む準備に着手しました。
本誌などの雑誌やインターネットでリノベーションのよさを知っていたOさんご夫妻はリノベーションに的を絞り、施工会社の情報を集め始めたといいます。施工会社選びでは、施工例や実績はもちろん、共働きのご夫妻が仕事上で耳に入るビジネス情報から企業としての信頼度もチェック。そうして絞り込んだ3社に相談することにしました。
絞り込んだ施工会社をさらに吟味。決め手は提案力と人柄とご縁
ご主人が単身赴任中のため、施工会社との打ち合わせはもっぱら奥さまが受け持ちました。相談した3社は担当者の対応が大きく違ったといいます。「基礎がよかったらそれを活かして欲しいという趣旨のことをお願いしたのに、下調べもせず『建て替えじゃないとできません』といわれたり、逆に家の中をあまり見ないまま『はい、できます。それもできます』と生返事をされたり」と奥さま。 そのようななかにあって、R&Rスタジオの対応は好印象を残しました。
「R&Rスタジオの長田さんたちは家の中を2回丁寧に見てくださり、こちらの要望をじっくり聞いて、『これくらいの予算なら、このようなプランはどうですか』という提案もしてくれました」。見積りは2社から取り、最終的にR&Rスタジオに施工を依頼。その選択に奥さまは縁を感じたといいます。実は担当の長田さんは奥さまの勤め先の顧客で、対面で応対したことがあり、意外な再会にふたりとも驚いたそうです。
打ち合わせを通して固めたO邸らしさの具体的イメージ
プランニングでは納得がいくまで細部を詰め、提出してもらったプランの数は15を超えました。当初伝えていた住まいのイメージは“木の風合いを活かしたナチュラルテイスト”でしたが、打ち合わせを重ねるうちに奥さまの選択が“和”のカテゴリーと重なることが見えてきました。引き戸を中心にして閉じた空間をつくらないといった設計コンセプトや、和風のタイルに照明器具などインテリアに“和”のマインドを採り入れて、O邸らしさを具体的なカタチにしていきました。
貸家だったため、住んだ実感として解決したい問題点があったわけではなく、住宅性能の向上については、希望していた認定長期優良住宅の施工実績が豊富なR&Rスタジオに全面的に任せました。「調べはしましたが、住まいの性能のことは素人のわたしたちにはよくわかりません。暖かくて住み心地のよい家になるよう、専門家にお任せしました」 準防火地域であること、都市ガスがきていることなど周辺環境も調べてくれ、最良の提案をしてもらえたとOさんご夫妻は喜びます。
完成した「和ちゅらる」の住まい。子供たちそれぞれの個室も実現
間取りでは何よりも子供部屋3室の確保を優先して、スペースの配分を決めていきました。「上の子にはいままで自分の部屋がなくて申しわけなかったので、子供たちには全員に個室を、狭くても6帖は用意してあげたかったんです」
4帖半ならご夫妻のスペースも確保できそうでしたが、子供部屋の広さを優先。奥さまの寝室は客間を兼ねる和室にし、ご主人には一時帰宅した時にくつろげる個室として書斎を設けました。
完成したO邸ならではの「和ちゅらる」は、Oさんご家族の住まい方にも調和しています。お子さんたちに個室はありますが、引き戸は中の気配が感じられるガラス入りでカギはなく、外出時は引き戸を開けたままという開放的なスタイル。障子や襖で仕切りつつ空間を共有する“和”の住まい方が体現されています。どこにいても家族の気配が感じられる住まいには、成長期のお子さんたちを優しく見守るOさんご夫妻の愛情が満ちていました。
Data
- 築年数:40年
- 種別・構造:戸建て・木造2階建て
- 床面積:1階65.29㎡ 2階46.28㎡(減築26.45㎡)
- 工期:3ヵ月
- リフォーム費用:2,500万円~
- プランドゥリフォーム vol.38号 掲載