リフォーム・リノベーション専門雑誌「プランドゥリフォーム」に掲載中のコラムのウェブ版です。
例年にない厳しい雪もすっかりなくなり、温かい春がやってきました。身も心もアクティブな季節の到来です。今回の身体のリフォーム術は、健康的に過ごすための根幹、生活習慣の改善法を取り組みやすい形にコンパクトにまとめお届けしたいと思います。
遺伝的な要素や環境を除けば、どう考えどう過ごしたかが今の健康状態や心身をつくっています。生活習慣や日常行動は大まかに行動(運動)、食事(栄養)、休養(睡眠)に分けられます。この3つの質が今をつくっているわけですから、これらを変えていけば、自ずと健康状態は変化していきます。行動、食事、休養を一気に変えていくのはなかなか骨が折れます。ですが、ちょっとした気遣いを入れるだけで変わっていくきっかけを掴むことが出来ると思います。
これから、健康度を上げるポイントをそれぞれご紹介していきますので、お付き合いください。
健康度をあげる「行動」のポイント。それは小まめに動かすことです。身体はじっとしていると血流や体液の循環が滞り、酸素や栄養不足、老廃物の排出がスムーズに行われません。いつも元気な子どもは常に落ち着きなく動いています。体の持つ本能や動かさないでいることの不快さを知っているからです。小まめに動くことで子どもたちは細胞の代謝をより促しています。
デスクワーカーの方もテレビばかり見ているあなたも、ぜひ落ち着きなく身体を揺らしたり、姿勢を変えたりと不動を減らしてみてください。歩いているときも肩や首を動かしいつもと違う動きを入れると良いでしょう。その日の夜には疲れ方が違うことを実感できると思います。
次は食事についてのポイントです。栄養バランスや食べ過ぎ飲みすぎ、現代の食生活は健康度に直結した分かりやすいテーマです。様々な健康食品やダイエット法など出ては消えていく事が多いですが、今回お伝えするポイントは超簡単です。それは「よく噛む」ことです。食事の時にとにかく良く嚙むこと。そこだけを意識して頑張ってみてください。
できれば食べ物がお口の中で粥状になるくらい。数を数えながらでも構いません。そうすることで消化吸収を穏やかにして、食べ物からの栄養を隈なく取り込み、余分な食欲も抑えることが出来ます。食事全てじゃなくても構いません。最初の一皿、あるいは5分だけ頑張ってみましょう。胃腸の負担が減り、食事に対する意識が変わり、いつの間にか食べ方や好み、更には体形も変化していると思います。
最後は休息に関してです。質の良い睡眠のために寝具を工夫したり、寝る前にストレッチをしてリラックスを心掛けたりなど様々な対処法がありますが、ここでもとても簡単な方法をお伝えします!「脱力と呼吸の観察」です。ベッドに入ったらまずは、全身隈なく力を抜いてみてください。顔・顎・首からはじまり、胴体・手足。意外と力んでいるところが多くあると思います。上手く力が抜ければ重さを感じられるはずです。あとはその重さをベッドにドサッと預けるだけ。それが出来た後はゆっくりと鼻から出入りする呼吸を感じてみてください。しばらくすると深くリラックスできて、いつの間にか眠りに落ちていると思います。睡眠が浅かったり、寝入りが悪い理由の一つにベッドでいろいろ考えてしまい、脳や身体が興奮から抜けられないことが考えられます。この脱力と呼吸の観察は、意識を使い脳の興奮を抑えるのが目的です。寝入りや起床がスムーズなものに変化することを実感できると思います。
以上、身体のリフォーム術~生活習慣リノベーション編~として3つのポイントをお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?生活習慣は悪くすると病気を作り、良い方向に向ければ毎日のクォリティを上げてくれます。基本的なところの1 ポイントだけ工夫をするだけで、未来の身体の状態のベクトルは大きく変わります。どれも簡単なものなのでぜひ取り入れて実践いただ
ければ嬉しく思います。
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