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中古住宅+リノベーション/戸建て

音楽ホールのある家|札幌|中古|戸建て|認定長期優良住宅|リノベーション|㈱アルティザン建築工房

アルティザン建築工房

音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_カフェスペース

 中古住宅のリノベーションで、住まいとともに「自分たちの音楽ホールをつくりたい」という夢を叶えたかった小川直さん・英李さん夫妻。設計の相談を受けた建築家の畠中秀幸さん。そして、畠中さんとは20年来の付き合いがあるアルティザン建築工房の新谷孝秀代表。オーナー・設計者・リノベーションのプロ、三者の共作となった「音楽ホールのある家」が住宅街の路地奥に佇んでいます。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_リノベーションで完成した音楽ホール。ルーバーは音の拡散と鍵盤をイメージしたもの

無数のルーバーは音の拡張装置。鍵盤をイメージしてデザイン性も両立させました

音楽ホールに住みたい、という思い
 そこは、地下鉄・宮の沢駅にもほど近い住宅街。表通りから敷石の路地を奥へ進むとパッと明るく花が咲いたかのように、黄色と緑の壁が愛らしい建物が現れます。築50年の民家をリノベーションした小川さん夫妻の“CREEKHALL(クリークホール)” がオープンしたのは2024年3月31日。カフェを併設したホールではコンサートのほか、アート展や落語会なども開かれています。そしてそこはもちろん、おふたりの住まい。クラシック音楽が大好きで、文化施設などでも仕事をされてきたご夫妻の「音楽ホールに住みたい」という思いを叶えた建物です。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_ハウリング対策から台形プラス傾斜天井で構成されています

ハウリング対策から壁・床・天井が互いに直交しないように、ホール空間は台形+傾斜天井で構成されています


 「10年くらい前からずっと、ホールの中に住みたいと思っていました」と妻の英李さん。音楽関係の書籍の編集にも携わっている夫の直さんは「音楽を存分に楽しめる空間、自分たちが企画したコンサートを開ける自分たちのホールができるといいなと思いました」と話します。
 外壁とホールの黄色は、ベルリンフィルハーモニーの通称“カラヤンサーカス”と呼ばれる旧ホールの色をイメージしたものだとか。建築家の畠中さんと話していて「音楽的な色彩観が欲しいね」と思いが一致、取り入れました。それ以外にも、グランドピアノの屋根を開けた時の角度とホールの天井の傾斜を合わせるなど、空間のそこここに“音楽的なもの”がデザインされています。


フルート奏者という
もう一つの顔を持つ建築家

 小川さんから設計の相談をされた畠中さんは、二つ返事で依頼を受けたといいます。「音楽ホールの中に住みたいだなんて、そんな建物をつくれるのは、ぼくしかいないって思ったんです」実は畠中さんは建築家であるとともにフルート奏者であり、大病で右半身マヒとなった後も片手で演奏を続ける「左手のフルーティスト」として知られています。さらに、20年近く前に建てた自邸「途上の家」はコンサートや美術展などに開放することも考えて設計、実際に会場として使われてきました。



 クリークホールのプランニングで最も気にかけたのが、音のトラブル“ハウリング”です。その発生を避けるため、壁・床・天井などの面と面が直交しないように徹底。台形をしたホール空間が、元の住宅部分に刺さり込むように計画されました。そのほか、音の拡散装置として3面の壁に無数のルーバーを打ち付け、また、吹き抜けに上がった音を再び1階へと循環させるために2階リビングの床の一部に穴をあけるなど、音響効果を高めるさまざまなことが行われています。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_2階のリビング兼楽屋。

吹き抜けに面して窓をあけ、カウンターを造作した2階母屋のリビング。コンサート開催時には楽屋として提供しています。穴をあけてルーバーを渡したシンク横の床も音響にひと役。吹き抜けを上がった音が、この穴から1階に循環するように計算されています



全幅の信頼をおく
リノベーションのプロ

 施工を担当したアルティザン建築工房とは、これまでにも何度かコラボレーションしてきました。「ましてや今回はリノベーションなので、アルティザンさんしか考えられない。代表の新谷さんはその道を極めてきた方ですからね」と畠中さん。物件探しや最初のプラン段階から参加してくれたことで、小川さんの思いや設計の意図などがスムーズに共有できたといいます。
 築50年の候補物件がリノベーション可能かをアルティザン建築工房で調査。売主との交渉には新谷代表も同席し、口添えしました。設計段階では、構造的に抜けない柱や梁の存在をアルティザン建築工房が示し、畠中さんはそれを踏まえてプランを検討。ホール内に残された柱は「リノベーションらしくていいですね」と小川さんもお気に入りです。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_ダイニングキッチンはカフェテーブルを設置するとギャラリー併設のカフェに変身します

ダイニング・キッチンを含めた1階スペースは、カフェテーブルをセットすればギャラリー併設のカフェに変身

 ピアノの鍵盤をイメージしたルーバーの施工は「アルティザンの凄腕大工さん以外にはお願いできない」と畠中さん。リノベーションのプロとしての見識、耐震・断熱などハイレベルな住宅性能の建物を突き詰めてきた実績、大工工事をはじめとする施工技術の高さ。長年培ってきたアルティザン建築工房の力が、小川さんの夢や畠中さんのデザインを根元からしっかりと支えました。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_高い断熱性能にすることで古参さーとの音もほとんど外に漏れません

「ハイレベルな断熱性能にすることで遮音性も高まります」とアルティザン建築工房の新谷代表。「コンサート時もほとんど外に音がもれることはありませんでした」と確認済みです


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_外観Before

Before


日常の暮らしとホールの時間。
2つの顔を楽しむ

 クリークホールは、耐震性・断熱性ともに高いレベルで施工された認定長期優良住宅です。「冬もとっても暖かく過ごせました」と口を揃える小川さん夫妻。ここ数年の猛暑対策としてエアコンを取り付けた際には、工事の人が壁に
穴をあけながら「こんなに断熱材の厚い家は見たことがない」と驚いていたともいいます。
「ここは住まいでもあるので、日常の心地よさも大切にしたかったんです。その点も素晴らしくて、帰ってきたくなる家、ホッとする家だなと思います」と英李さん。静かで落ち着いた暮らしの時間と、ワクワクするようなコンサートの時間、時によって見せる顔が違う二面性が楽しいと話します。

 小川さん夫妻と畠中さん、そしてアルティザン建築工房の三者で創り上げた音楽ホールのある家。コンサートやアート展などのイベント時に、あるいはカフェ時間に、クリークホールに出かけてみてはいかがでしょう。住まいとホールという二面性が両立する空間、演奏者の息づかいが聞こえる臨場感、柔らかみのある音をつくりだす音響⋮見て聴いて体感するさまざまなことから、いままでにない感覚が呼び覚まされるかもしれません。


音楽ホールのある家_戸建て中古リノベーション_アルティザン建築工房_左から建築家の畠中さん、オーナーの小川さん夫妻、アルティザン建築工房の新谷代表

左から建築家の畠中さん、オーナーの小川さん夫妻、アルティザン建築工房の新谷代表


性能とデザイン、
両面を大切にした家づくり

■アルティザン建築工房
 代表 新谷 孝秀さん
 CREEK HALLをはじめ、当社のリノベーション住宅は標準仕様で、一般的な新築住宅より高い性能を備えています。例えば断熱性能は、北海道の新築住宅に設定されている国の省エネ基準UA値0.46に対して、当社の標準は0.28。よりハイレベルな住宅も手がけています。
 当社では住宅性能とあわせてデザイン性にも力を入れてきました。性能とデザインの両方が相乗してこそ、心地よい暮らしが成立すると考えるからです。今回は畠中さんの設計・デザインに当社の技術を相乗させましたが、こうした取り組みにも多くの“学び”があり、今後に活かせるものと思っています。


CREEK HALL(クリークホール)
「小川」を意味するCREEK。オーナーの姓、そして近くに「旧中の川」という小さなせせらぎがあることから命名されました。座席数30席の小さなホールです。
■札幌市西区発寒6条9丁目11-28
■地下鉄東西線「宮の沢駅」から徒歩約5分
■カフェ営業時間/AM9時~PM5時
■水曜定休・夏季・年末年始休業
https://www.creekhall.com/cafe
※イベント開催時など不定休あり
※公演スケジュールはHP、Instagramなどでご確認ください。


Data

  • 築年数:50年
  • 種別・構造:木造2階建て
  • 床面積:1階65.18㎡(増築5.56㎡) 2階29.50㎡(減築2.79㎡)
  • プランドゥリフォーム vol.43号 掲載


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