実家リノベ・その他/戸建て・マンション
多機能な造作家具も活躍。空間やりくり、上手に住まう<札幌・実家リノベ・マンション>
三五工務店 35リフォーム
書家の母が残した作品が美しく映える和のインテリア
三五工務店には知人の紹介を受けてコンタクトしました。道産木材など質感豊かな木の空間で定評のある同社の家は、Iさんにとって懐かしい南区のご実家と重なる部分も。プランでは西側に子供部屋、日差しが明るい南向きにリビングを設けるのとあわせて、書家であったお母さまの作品が映える和風のインテリアを希望しました。
造作の小上がりが和の趣を高めるリビングには、リノベーション後の新しい暮らしに向けて購入した藍色のソファをセット。その色合いや質感としっとりなじむ和紙風クロスの壁には、額装されたお母さまの“書”とともに筆も数本レイアウトされ、外からの光が美しくにじみます。
可動式の小上がりや収納カウンター、下がクローゼットの2段ベッドを造作
受け継いだマンションは3LDKながら「前に住んでいた賃貸より狭い」とIさん。限られた面積の中で必要なスペースをいかに取るか。肝となる空間の有効利用で活躍したのが、アイデアを凝らした造作家具です。
下部が大容量の収納になっている可動式の小上がりは、独立して暮らす長女が帰ってきた時にはプライベート空間として使えるなど、多機能。高さや配置を再三検討しましたが、リビングの窓辺の凹凸にすっぽり収める案で決まりました。また、キッチンに配置した収納カウンターは食卓も兼ね、壁などに寄せればLDKが広く使えるようキャスター付きに。さらに4.5帖の子供部屋には、下部にハンガーパイプを装着した2段ベッドを設置。空間を立体的に使うことで必要な機能が確保できました。
狭いながらも居心地のいい我が家
一般的な洗面のほかに、外出先から戻った時や来客時に便利な手洗いを廊下に造作。2つの子供部屋と主寝室の壁の上部には細長く開口を取り、通気や暖房熱の循環に役立てるなど、細部まで追求された新居に「狭いながらも居心地のいい我が家ができました」と喜ぶIさん。柱・梁の凹凸を逆手に取って造作した棚や、多機能な造作家具をフレキシブルに使いこなしながら、楽しく上手に暮らされています。
Data
- 築年数:29年
- 種別・構造:マンション・鉄骨鉄筋コンクリート造 9階建て
- 床面積:70.20㎡
- 工期:約2ヵ月
- リフォーム費用:~1,000万円
- プランドゥリフォーム vol.38号 掲載